2011年11月22日

「フェルメール」模写(3)

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「窓辺で水差しを持つ女性」F8
原画45.7×40.6 1663−65年頃。緻密な構図ながらよく整理されている。そしてなにか動きがみられる。人物の意思が感じられる。何をしようとしているのか。不思議な動作の停止がある。また拡大しないと分からないほどの細部が描かれている。右の箱の上にリボンと真珠の首飾りがかすかに見える。これだけ描きこむと息が詰まるが、なぜか気が静まる。どの作品にもどう変化するか分からないドラマが潜んでいる。その筋書きは
誰にもわからない。
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「フェルメール」模写(2)

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「真珠の首飾りの少女」F8
この原画は大阪市立美術館で観た。小さい作品でオペラグラス持参。背景の黒の色彩が分かりにくい。少しブルーの入ったブラックに見える。全体の色調はうまく描けたが、顔の一瞬の表情がうまくいかない。口元のかすかな笑み、どうしてモデルを観てこの表情が描けたのであろうか。神業とかいいようがない。絵具の一点がこころの神秘的な内面まで表現する。この笑みは一瞬の出来事である。人間が描いた痕跡を一切残さない。
色彩の塗り方は大体分かりかけてきた。どうしても筆の種類が不明、図書館にも探したが筆の歴史書は見当たらない。多分翻訳書がないのかもしれない。私は指も使って柔らかさを出してみた。口元のかすかな、笑みが上手く描けない。人物デッサン力の不足を痛感する。このモデルを主人公にした映画を観た。フェルメールが自ら絵具を調合していた。19世紀まで石を砕いて油脂と調合して絵具を画家が作ったのである。

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「フェルメール」模写

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「牛乳を注ぐ女性」油彩
フェルメールの作品を技術書と展覧会の作品を観て、技術研鑽のため5-6年前から模写を始める。作品が小さく
筆さばきが緻密で、その上殆どの作品が人物画ばかりで思い通りに完成しない。最初に手掛けたのがこの作品。原画は45.5×41cm、模写はF6(45.5×37.9)横幅3.1cm小さい。下塗りの色も大体わかっている。当時絵具の色数も今より少ない。黄色と青の色調が強調されている。色調のバリエーション、気の遠くなるような細部の描きこみ、微秒な顔の表情、遠近法を故意に崩した構図の妙。それでいて絵から受ける印象は単なる精密画ではない。観ていて飽きることがない。人智を超えた描写力に脱帽。疑問に思ったことは筆の仕様、作品に筆跡がない。どんな筆が使用されていたのか。筆の職人がいたのであろう。私は面相筆をもっぱら使用した。こんな根気のいる作業は命を縮めかねない。
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